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2009.09.24(Thu)


庄野潤三さん。

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21日、戦後を代表する作家である、

庄野潤三さんが亡くなりました。

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「イギリスだったか、アメリカだったか忘れたけど、ひとりの少年があひるの卵を見つけたの」
小学校二年生になった男の子が、風呂の中で父親に話している。
「どこで見つけたんだ」
「知らない」
「どこで見つけたんだろう。野原?」
「うん、そう」
「そばに小川が流れているようなところかな」
「そうかも知れない。その少年はね、何とかしてあひるの卵をかえそうとして自分のからだに卵をくくりつけたの」
「どの辺に?」
「この変に」
子供は自分のお腹の横に、両方の手を持って行って、大体の位置を父親に示した。
それは自分で考えたことなのだ。

1960年発表 『静物』より
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私は庄野さんのこうした何気ない描写が大好きでした。

子供が子供のままであるということ。

家庭を守ろうということ。

どこにでもある家族の風景は、作家にとって、

かけがえのない家族の風景でもありました。


読むたびに、私自身の、食卓でのあれこれや、

身近な風景を思い出します。

「珠玉」という言葉が似合う作品が、数多くあります。

一読者として、ありがとうございました、と言いたいです。


庄野さん、ありがとうございました。




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